--- title: "blenderで作ったモデルを改良した" slug: "ue-blender-model" date: "2025-09-18" tags: ["ue", "blender"] draft: false --- blenderで作ったモデルは、ueで動かしてみると、なかなか思ったとおりに動かないことは多いです。原因も多種多様で、とても一言では言い表せない。 今まで気になっていたところは以下の2点でした。 1. 指がちゃんと動かない 2. 衣装のすり抜けが気になる ## 指を修正するにはueからblenderへ blenderで作ったモデルは指がぎこちない動きで、複数の要因が関係しています。特に大きいのが手動で塗っていたウェイトペイント。 しかし、これを完璧に塗り、かつueで動作確認するのはよくありません。なぜなら、blenderとueで動きが異なるからです。それも全く異なるわけではなく微妙に合わないのです。 ということで、ueでまず指の動きがちゃんとできているモデルをblenderに持ってきて、手の部分を移植するというのが今回採用した方法です。 - o: `ue -> blender` - x: `blender -> ue` ![](/img/ue_blender_model_ai_v0701.png) ![](/img/ue_blender_model_ai_v0702.png) 動きを見るのは、vrm4uの`RTG_UEFN_${name}`を使用します。 blenderの操作方法です。ポイントだけ書いておきます。 1. modelを2つ読み込む。aとbとする。 2. bのboneとbody(object)でいらない部分を削除する。ここでは手の部分だけ残す。 key[x] 3. a, bで大体の位置を合わせる。 key[g, z] 4. bのboneを選択肢、aのboneを選択して統合する。 key[C-j] 5. サイドバーのアーマチュアのところをみて、手のボーンを腕のボーンにいれる(これはモデルによる)。特に手がオフセット維持で指についていることが重要。 key[C-p] 6. bのbody(object)を選択し、モディファイアからaのbodyにデータ転送する。データ転送では、頂点データ、頂点グループを選択。適用する。 7. bのbodyを選択し、aのbodyを選択して統合する。 key[C-j] 8. bodyを編集して、手と腕をつなげる。 あとは、vrm exportの際に指とかのボーンを自動で入れれば動くと思います。 私の場合は、スカートに必要なボーンを追加したりもしました。これはueでの動作を意識しましょう。 ## スカートと足の動きを関連付ける 衣装は、`Spine`以下にあるワンピースなので、厳密にはスカートではありませんが、ここではスカートということにします。 このスカートは、3d-modelでは非常に厄介なもので、足の動きに追従できず体に入り込んでしまうのです。 これを解消するためには様々な方法があり、たとえblenderの機能を使って解消しても、ueでは効果がありません。よって、こちらもueから解消するのがベストです。 今回、ABPに`Look At`を使うことで解消しました。 ```md # ABP ## Look At - Bone to Modify: スカート前、中央 - Look at Target: Spine (中心) ## Look At - Bone to Modify: スカート前、左 - Look at Target: LeftLeg (左足) ## Look At - Bone to Modify: スカート前、右 - Look at Target: RightLeg (右足) ``` `Look at Location`の位置は調整してください。私の場合は`0, 50, 0`です。 完璧ではないけど、これでもかなり改良されたほう。 ## 実践投入 ### unique skillのデザインを考える まず、アイのunique skill(ユニークスキル)のデザインを考えました。 1. カメラワークは正面に移動 2. スロー再生を開始 3. 忍術のようなモーション 4. カメラを通常に戻す 5. 属性の範囲ダメージ ### tatoolsを使って忍術モーションを実装 [tatools](https://www.fab.com/ja/listings/a5d3b60d-b886-4564-bf6d-15d46a8d27fe)を使います。 [https://github.com/threepeatgames/ThreepeatAnimTools](https://github.com/threepeatgames/ThreepeatAnimTools) 使い方は簡単ですが、動画が分かりづらいので、ポイントだけ解説します。pluginの起動、既存のアニメーションの修正、保存です。 1. pluginの起動は、`/Engine/Plugins/ThreepeatAnimTools/Picker/ThreepeatAnimTools_CR_Picker`を起動します。アウトライナーにでもウィンドウを追加しましょう。 2. 修正したいアニメーション(アニメシーケンス)を開いて、`シーケンサで編集 -> コントロールリグにベイク -> CR_UEFNMannyTatoolsRig`します。 3. これでlevel(map)上でレベルシーケンスを開けます。 4. ここからが修正ですが、まず、例えば、腕を選択して向きを変えたとしましょう。これだけでは保存されません。もとに戻ってしまいます。ここで、(1)シーケンサの下にあるアニメーションを削除し、(2)選択している部位のすべてのコンマを削除します。再生してみると編集したとおりになります。 5. 保存は、シーケンサのメニューバーにある保存ボタン(現在のシーケンスとサブシーケンスを保存)を押します。もとのアニメーションを開くと反映されています。 ![](https://ue-book.syui.ai/img/0016.png) ### 実戦動画