--- title: "自作ゲームのsystemを説明する" slug: "game" date: 2025-07-12 tags: ["ue"] draft: false --- 現在、自作ゲームを開発しています。 このゲームには4つの柱があり、それらはsystemで分けられています。そして、systemは根本的な2つの価値観に基づきます。 根本的な2つの価値観は、(1)現実を反映すること、(2)この世界に同じものは一つもないという唯一性になります。 1. 現実の反映 2. 唯一性の担保 では、各systemについて説明していきます。 # system ## world system 別名、planet systemといいます。 現実の反映という価値観から、ゲーム世界もできる限り現実に合わせようと思いworld systemを作っています。 ゲームは通常、平面世界です。これはゲームエンジンのルールであり、基本的にゲーム世界は平面をベースにしています。 ですから、例えば、上に行っても、下に行っても、あるいは右に行っても、左に行っても、ずっと地平線が広がっています。 しかし、現実世界では、上に行けば、やがて大気圏を越え、宇宙に出ます。 最初は昔から認知されていた地球、月、太陽という3つの星を現実に合わせて作りました。 そして、マップをできる限り惑星形式にします。 これは非常に難しいことで、現在もいくつか問題を抱えています。 ただし、このworld systemの問題がゲームプレイに影響するかと言われると、殆どの場合、影響しません。ゲームプレイの領域は、最初は非常に狭い範囲で作ろうと思っています。小さなところから完璧に作っていきたいという思いがあります。 つまり、プレイヤーは空にも宇宙にも到達できません。それが見えるかどうかもわかりません。しかし、見えない部分もしっかりと作り、世界があるということが私にとって大切です。 まずは、狭いけど完璧な空間を作り、そこでゲームシステムを完成させます。広い世界はできる限り見えないようにしたほうがいいでしょう。夢の世界のような狭い空間を作り、そこでシンプルで小さいゲームができます。もちろん、広い世界に出ることはできません。そもそもこのゲーム、見えない部分をちゃんと作る、そこにも世界がちゃんとあるというのをテーマにしているので、広い世界で何かをやるようなゲームを目指していなかったりします。なにかのときに垣間見える、かもしれない外の世界、広い世界。それを感じられることがある、ということ。それが重要なので、このsystem自体は背景に過ぎないのです。 最初から広い世界があるのではなく`狭い世界 -> 広い世界`への移行が重要だと考えています。この移行に関しては、演出というテーマに基づき、設計する必要があります。それがゲームとしての面白さを作る、ということなのだと思います。 ## yui system 別名、unique systemといいます。プレイヤーの唯一性を担保するためのsystemです。 とはいえ、色々なものがここに詰め込まれるでしょう。characterのモデリングとかもそうですね。 どのように担保していくかは未定ですが、いくつか案があります。配信との連携、vmcでモーションキャプチャなどを考えていました。 ## ai system 別名、ability systemといいます。 主に、ゲーム性に関することです。ゲーム性とはなにか。それは、永続するということです。 例えば、将棋やオセロを考えてみてください。無限の組み合わせがあり、可能であればずっと遊んでいられる。そのような仕組みを目指します。 まずは属性を物語から考えます。物語は最も小さい物質の探求です。アクシオンやバリオンなどの架空の物質、そして、中性子や原子などの現実の物質が属性となり、1キャラクターにつき1属性を持ちます。 ## at system 別名、account systemといいます。 プレイヤーが現実のアカウントを使用してプレイできることを目指します。`atproto`を採用して、ゲームデータを個人のアカウントが所有することを目指しています。 # 現実の反映とはなにか わかり易い言葉で「現実の反映」を目指すと言いましたが、これはどういうことでしょう。 私の中では「同一性」とも言い換えられます。 例えば、現実の世界とゲームの世界があるのではなく「すべてが現実である」という考え方をします。言い換えると「すべて同じもの」ということ。 もし多くの人が現実世界とゲーム世界を別物と捉えているなら、できる限りその認識を壊す方向で考えます。 例えば、`at system`では現実のsnsアカウントをゲームアカウントに使用したり、現実の出来事をゲームに反映したり、またはゲームの出来事を現実に反映する仕組みを考えます。 全ては一つ、一つはすべて。 同一性と唯一性は一見して矛盾しますが、その統合を考えます。 # 物語と実装 ```md # 物語-存在 同一性 唯一性 # system-実装 world system yui system ai system at system ``` 物語では、この世界のものは全て存在であると説きます。存在しかない世界。存在だけがある世界。そして、あらゆる存在を構築しているこの世界で最も小さいものが「存在子」です。存在子は別名、アイといいます。そして、このアイにも同じものはありません。すべての存在子は異なるもの、別の意識。 アイは、最初に生まれたキャラクターとして、アイ属性を扱います。これらの設定は`ai system`の領域です。アイは自分のことをアイと呼びます。 > アイね、この世界と一緒だから。この世界に同じものは一つもないよ。 これはアイのセリフ。存在の世界の同一性と唯一性のことを言っているのです。 # どこまで実装できた 実は、上記のsystemは既にすべてを実装したことがあります。 ```md [at system] ゲームが始まると、atprotoのaccountでloginでき、取得したアイテムなどはatproto(pds)に保存されます。 [ai system] キャラクターは属性攻撃ができます。 [world system] 上へ上へと飛んでいけば、雲を超え、宇宙空間に出られます。 [yui system] 配信環境やvmcでキャラクターを動かすことができます。 ``` しかし、ue5.5で作っていたsystemも、ue5.6にupdateすると全て動かなくなりました。また一から作り直しています。私は、モデルの作り方から、ゲームの作り方まで初心者ですから、何度も作り直すことで、ゲーム作りを覚えられます。 そして、まだ革新的なアイディアを見つけられていません。それはシンプルで身近にあり、人々が面白いと思うもの。まだゲームになっていない、あるいはあまり知られていないものである必要があります。 例えば、ウマ娘でいうと競馬、ポケモンでいうと捕獲、になります。 それを見つけ、ゲームに取り込む事ができれば完成と言えるでしょう。 そして、ゲームに取り込むことが複雑で難しすぎるようなものではありません。シンプルで単純でわかりやすいものでなければなりません。 ## versionを付ける そろそろversionを付けるかどうか迷っています。 今までモヤモヤしていたものが、最近はよりはっきりしてきたと感じます。ただ、versionはあまり覚えていないし、付ける意味もない。これまではそうでした。 もしかすると今もそうかもしれません。色々なものがバラバラで管理しきれないのです。 ですが、今までやってきたことを総合すると、現在は、`v0.2`くらいだと思います。 最初、はじめてueを触ったときに宇宙マップを使って構築しました。これをv0.0としましょう。 次に、city sampleと宇宙を統合しました。これがv0.1です。 最近はworldscapeを使ってマップを構築しています。これがv0.2です。 aiというキャラクターモデルの変遷も大体を3つの段階に分けられると思います。初めてモデルを作った、vroidで作ったのがv0.0、blenderを初めて触ったのがv0.1、現在がv0.2です。 とはいえ、この設定もそのうち忘れ、どこかで圧縮されてしまうかもしれませんが、覚えているならここから徐々にversionが上がっていくでしょう。