# 個人開発の真髄 個人で開発するゲームの要所、真髄はどこにあるのだろう。 その答えが見えた気がしたので、今回はそのことについて。 それはアイテムボックスだと思う。 といっても、普通のアイテムボックスではない。現実の個人と結びついたアイテムボックスだ。通常のゲームでは、特にソシャゲなんかはこれが普通にできている。 でも、個人開発のゲームでそれをやっている人は見たことがなかった。というより、そもそもアイテムボックスを用意しておらず、アクションゲームならアクションゲーム、アクションができるだけ、と振り切っているように思う。 それはそれで個人開発としては正しいと思う。シンプルでやることが明白で完成させやすいからだ。個人開発において、色々なものを詰め込むべきではない。 ただ、アイテムボックスはとても重要だ。それ故、これだけはしっかりと簡易でもいいので実装すべきだろう。例えば、マインクラフトの真髄もアイテムボックスにあるのではないかと思う。アイテムボックスとアカウントシステムだ。 実は前にアイテムボックスを実行したことがある。カードボックスをそのまま表示するだけのものだったが、とても面倒だった。今はもうない。消してしまった。プロジェクトは何度か壊れ、作り直しているうちに、いつの間にか、アイテムボックスを再び実装する気力が消えていて、アイテムボックスの存在を忘れていた。 アイテムボックスがあって、ゲームで獲得したものやsnsで獲得したものがそこにあるだけで、それはプレイヤーにとってかけがえのないものだと思う。 もちろん、私自身も「アイテムボックスがあるぞ、感動だ」なんて普段全く気にもしない。そんなことは思わない。他のプレイヤーだってそうだろう。 でも、気づいていないだけで、それはとても大きいものだった。プレイヤーも、開発者さえも、普段あまり意識していない部分だと思う。 だからそこ多くの個人開発ゲームにおいて、アイテムボックスが実装されているものは少ない。そして、実装してでさえ「ほんとにこんなもんいるのかね。このゲームの真髄はアクションであり冒険だ。キャラの動きを見てほしい」とそんな事を考えてしまう。私もどちらかというとそうだった。 開発者はプレイヤーが本当に望んでいるものを実装せず、いらないものばかり実装しがちで、それがプレイヤーが望んでいるものだと思い込む。そして、プレイヤーも自分が本当に望んでいることに気づかない。そういうもんだ。 だけど、本当に大切なものは、そんな難しいことではなく、もっと根本的で基本的なことに隠れているのではないかな。そう思う。 とりあえず、ゲームの方向性が見えてきた気がする。 アイテムボックスだ。 しかし、ただのアイテムボックスではない。アイテムボックスは確かにただのアイテムボックスなのだが...。しかし、アイテムボックスを実装することで、演出が可能になる。 そして、この演出こそ、本作ゲームの真髄だ。 例えば、自分が獲得したアイテムが部屋に飾られていたら、嬉しいだろう。snsで獲得したアイテムが自身が装備する剣に反映され、マテリアルとステータスが変化したら面白いだろう。そういった部分、そういったことをアイテムボックスのシステムを作ると実装できる。 そして、これは、誰がやっても同じではなく、プレイヤーの固有性、唯一性が現れなければならない。 これも難しく考えていたが、実は簡単なことで実装できる。数字を使うのだ。例えば、どこかにいってカードを獲得したとしよう。そのカードにはランダムの数字がついている。部屋のテーブルに置かれるとき、その数字も描写される。 同じカードを獲得した人は多いかもしれないが、同じ数字まで獲得した人は少ないだろう。それが一致する時、これは自分の部屋だと認識できる。こういった演出こそ、本作ゲームの真髄にしていこう。そう思う。