diff --git a/content/private/2024-05-03-phoenix.md b/content/private/2024-05-03-phoenix.md new file mode 100644 index 00000000..8c05fb05 --- /dev/null +++ b/content/private/2024-05-03-phoenix.md @@ -0,0 +1,44 @@ ++++ +date = "2024-05-03T00:00:00+09:00" +tags = ["author"] +title = "質量と計算" ++++ + +この作品ではキャラクターの強さ(エネルギー)を`質量`と表現しています。 + +物理学では質量とエネルギーは等価と考えられています。 + +> E = mc^2 + +ここで、ブラックホールを例に質量や大きさを見ていきたいと思います。 + +## ブラックホール + +ブラックホールの大きさは質量から計算できます。具体的にはシュバルツシルト半径を使います。 + +事象の地平線は重力により光すら抜け出せなくなる境界面のこと。これをブラックホールの大きさ(半径)とします。 + +> Rs = 2GM/c^2 +> +> Rs = M/10^27 + +質量を10^27で割った数字がシュバルツシルト半径です。 + +では、宇宙最大のブラックホールである`フェニックスA`はどれくらいの質量、大きさを持つのでしょうか。 + +フェニックスAは太陽の1000億倍の質量を持ち、大きさは1000億kmです。 + +太陽自体がとても大きい天体で70万kmです。ブラックホールは基本的にとても小さな天体です。例えば、太陽規模の質量を持つブラックホールだと7kmくらいです。したがって、ブラックホールの大きさが1000億kmというのがどれほど規格外なのかわかります。 + +![](/img/Phoenix_A_compared_to_Ton_618_and_the_Orbit_of_Neptune.jpg) + +- [wiki](https://en.wikipedia.org/wiki/Phoenix_Cluster#/media/File:Phoenix_A_compared_to_Ton_618_and_the_Orbit_of_Neptune.jpg), [youtube](https://www.youtube.com/embed/8GnSFAZD8YY) + +## フェニックス + +フェニックス銀河は、大量の恒星を生み出している銀河のことで、地球から57億光年離れた場所にあります。 + +南天のほうおう座(Phoenix)にあることからフェニックス銀河と呼ばれています。 + +宇宙最大のブラックホール、フェニックスAがあるのもこの銀河です。 + diff --git a/static/img/Phoenix_A_compared_to_Ton_618_and_the_Orbit_of_Neptune.jpg b/static/img/Phoenix_A_compared_to_Ton_618_and_the_Orbit_of_Neptune.jpg new file mode 100644 index 00000000..1f3729fd Binary files /dev/null and b/static/img/Phoenix_A_compared_to_Ton_618_and_the_Orbit_of_Neptune.jpg differ