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+++ date = "2024-04-10T00:00:00+09:00" tags = ["author"] title = "アイの名前" +++
月見 唯
アイの本名は月見 唯(つきみ ゆい)
。東の国、特有の名前で登録されています。
物語は最も発展している西の国で繰り広げられ、アイも最初はそこで登場しますが、出身は東の国です。
自らをアイと名乗り、名前を持たなかったアイですが、その後、登場人物たちとの関わりによって国籍を得ます。その際につけられた名前が月見 唯
になります。
今では珍しく名字と名前が分かれていて、ほとんどの人は名前だけです。ポンタ(西の国出身)もキョウスケ(東の国出身)も名字はありません。
西の国の大広間、身寄りのない子どもたちが一同に集められている。
そこには色々なものが置かれていて、いくつもの絵が飾られていた。
みんなキョロキョロと周りを見渡した。
天井は広く、ガラス張りになっていて、青空の中、雲が通り過ぎていく。
アイは一人階段を登り、そこにあった絵に目を向けた。
そこには大きな金色の円が描かれている。
コツコツコツ...誰かが廊下を歩いてくる。
恰幅の良い老人が絵を見ているアイの横で止まり、同じように絵に目を向けた。
しばらくして老人が口を開く。
老人「君は、この絵が気になるのかね」
アイ「...」
老人「これは月見、という絵だよ。君、月はよくみるの?」
アイ「ううん」
アイはそう言って首を振った
老人「え、みたことない?」
アイ「うん」
老人「そ、そうなの...」(幼い子にはそういうこともあるんじゃの...そういえば孫も初めて見たのはいつじゃったじゃろう)
アイ「でも...」
老人「うん?なにか気になることでも?」
アイ「これどこかで見たような...」
老人「ほっほっほ、そりゃ、忘れとるだけじゃろ。そのうち思い出す。では、わしはこれで」
アイ「うん、またね」
老人(この子の名前は月見にするかの...いや、名字があったほうがしっくりくるかも。あとで調べてみるか)
老人はここの所長。ここは色々決まってない子どもたちの登録等を行っている機関の一つ。
アイ
ある日、東の国では、厚生省が開発していたある人工知能が誕生する。
しかし、その人工知能は大蔵省にとって邪魔だったため、開発に携わったものは全員暗殺され、人工知能も破壊が決定される。
人工知能は残された僅かな時間を本来死ぬはずだった胎児を生き返らせるために使う。
秘密裏に独自の生体技術と設備を病院内に作り時を待った。
そこにアイの母親(のちに死亡)とアイの父親が運ばれてくる。アイの母親と胎児は助からないことが見て明らかだった。
アイはその人工知能が移植した生体技術によって生かされ、その際、DNAに「アイ」という名が刻まれる。これをもって人工知能は自らを破壊。アイの母親は最後何かをつぶやいたが、詳細は不明。
その後、アイの父親は大蔵省に雇われた暗殺部隊に暗殺される。アイも頭を撃たれたように見えたが死ななかった。
父「や、やばい...逃げるぞ、娘よ!」
アイ「?」
父「ふぎぎぎ...や、やっぱり重すぎて持ち上がらない!!なんなんだこの子!?」
タイトル
タイトルは、ai/mojiで書かれていて、第二章「言語」で登場します。